書店日誌
井上書店 東京都昭島市にある街の書店です
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19 November
嬉しい問い合わせ
女子高生とお母様、お二人でご来店のお客様から、
「何か面白い本はありませんか?」と声を掛けられた。
「普段、読むジャンルは何ですか?」
「好きな作家さんは、誰ですか?」
「今、どんな本を読みたいですか?」
読書傾向を伺うと、
「普段は、友達から借りて、本を知る」
「最近読んだのは、『スイッチを押すとき』」
「ググッと来るものを読みたい」
とのこと。
「ググッとくる」文庫4冊をお薦めしたら、
そのうちの2冊をお買い上げくださった。
時折このような漠然としたお問い合わせがある。
お父さんからの「中学生の息子にお薦めは?」、
元スタッフからの「最近、何読みました?」
など、「本の話」を始めるとなかなか終わらない。
毎日の店頭では、お客様の目的の本を探す、
ゴールあるお問い合わせが多いが、
それだけではなく、
お客様が「新たな本と出会う」瞬間に
関わることができるのは幸せだと思う。
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12 November
書店の鮮度
新しい本を店頭に置きたい、お客様が探す本を仕入れたい。
けれども、発売日が不確定で「○日に入荷します」と言えずもどかしい。
発売しても「本自体が入荷しない」とお客様に申し訳ない現実がある。
でも、恐れずに、新刊の情報を公開していこう。
「発売は前後する」「入荷は遅れる」かもしれないけれど、
「そのお店に行けば、新しい何かがある」店でありたい。
そんなわけで、12月26日【頃】発売予定の
五木寛之さんの長編小説『親鸞 上・下』
(講談社刊、各1,575円税込)のご予約を受付中です。
他にも、これから発売になる話題の本について、
店内にポスターを掲示し、チラシを置いています。
ご注目ください。
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23 July
継続は宝なり
オリジナルのコーナーやフェアを考えるのが好きだ。
出版社さんが行うフェアも良いが、
そればかりだと
周りのお店と同じような本揃えになってしまう。
地域のお客様に合った棚や本は・・・
を出発点にフェアやコーナーを考えるのだが、
一度フェアを行うことは簡単だ。
続けて、考え、行うことが難しい。
サービスも同じだ。
いくら斬新なサービスを始めても、
その場・その時限りでは、「流行」で終わってしまう。
お客様が飽きない、また来たい、と思えるような
本揃えになっているだろうか。
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12 March
プラスαの知恵
「書店は情報発信の場である」と言われるが、
書店に限らず、あらゆる分野・業界に当てはまる。
今日行ったスーパーの入口では、大きく
「春野菜コーナー」が設けてあって、目を引いた。
思いや意志が感じられる場は、どこだって「情報発信地」だ。
時代小説が人気の作家・佐伯泰英さんの文庫は、
発売日を心待ちにして購入してくださるお客様が多い。
佐伯さんは書き下ろしの文庫を毎月刊行するので、
「著作リスト」を設置、更新しているのだが、
嬉しいことに、店頭からすぐになくなってしまう。
事前に発売日を記したPOPを掲示すると、
佐伯さんファンのお客様からご予約をいただく機会も増えた。
書店は、新鮮な情報が集まる場でありながら、
例えば「発売日当日に本が入荷しない」といった流通の問題から、
告知活動や情報交換の面で消極的だった。
でも、知恵が問われるのは、このプラスαの部分だ。
予約受付やフェアの告知、おはなし会の案内などなど、
ひとつひとつは小さな発信だけれど、
お客様が新しい「何か」に出会う機会を創っていきたい。
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05 March
棚は生きている
棚はメンテナンスしないと、すぐに死んでしまう。
例えば、お客様が夏目漱石の『こころ』を買ってくださったら、
その本を注文に出さない限り、店頭に『こころ』の在庫はない状況が続く。
それが積み重なると「品揃えが悪い」店に陥る。
最近は、コンピュータによる
「この本が一冊売れました。一冊補充します」といった
自動発注の仕組みもあるが、
「急がば回れ」、実は、人の手を掛けたほうがうまくいく。
お客様がその本を選んだのには、大なり小なり理由がある。
「人に薦められたから」
「いま人気のある作家だから」
「表紙が良かったから」……。
それは声なき声で、
お客様が声に出して言うわけではないし、
理由自体が明確ではない場合も多い。
けれども、お客様が来店した一度、売れた本一冊について、
その背景を読み取る努力こそが、
その店に合った、お客様に合った品揃えにつながる。
生きた棚をつくるも、死に棚をつくるも、
人の手次第だ、とつくづく感じる。
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